YAMAHA トレール 250DT-1(Vol.28)

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写真(アングル別)

フィギュア付属の説明書

 レッドバロンバイク購入特典のフィギュアのうち最近のものでは、バイクの特徴や当時の社会情勢について記載された説明書が付属されている。面白いことが書かれているので掲載。

YAMAHA トレール250DT-1

 「道なき道を行く」オフロードモデルの先駆けとなったオートバイ。 オフロード走行に焦点を絞り「トレール」という新しいジャンルを築き上げた。

 1967年の東京モーターショーで発表されて以来、鮮烈なスタイリングと群を抜く走りで国内外問わず人気を博した。ズバ抜けてパワフルだったエンジン性能に加え、当時国産車最長のストロークを誇ったセリアーニ式フロントフォーク、 オートルーブ、大径ブロックパターンタイヤ、プライマリーキック始動の5ポートピストンバルブエンジンなどを備えていた。エンジンは単気筒レース用モトクロッサー YX26をベースに量産車として新設計した。250ccでありながら1サイズ下の125cc並の設計思想で軽量・コンパクト化を実現した。

 DT-1が大ヒットしたのは商品の魅力ばかりではない。DT-1はノーマル状態でもモトクロス参戦が可能なほどの高性能バイクだったが、さらに上を望めばGYT キットと呼ばれる競技用のスペシャルパーツも手に入った。チャンバーやメッキシリンダーなど、内容は実戦的なもので、フルに組込めば最高出力は30psにアップ。多くのアマチュアライダーが、DT-1でモトクロスを戦った。オフロードスポーツファンを一気に拡大させた功績も大きい。

 またこの成功によって、DT-1の「誰もが気軽にスポーツを楽しめる商品」というキャラクターはRT-1 (360cc) やAT-1 (125cc)、DTシリーズ、“ミニトレシリーズ、 SEROWシリーズなどに引継がれ、“ヤマハトレール”という独自のジャンルを確立していった。

 開発者たちの「トレール」に対する熱い思いが詰まったこのマシンのDNAは今もなお脈々と受け継がれている。

全長:2,060mm

全幅:890mm

軸距:1,360mm

乾燥重量:112kg

エンジン形式:空冷2サイクル/ピストンバルブ単気筒

ボア・ストローク: 70mm×64mm

排気量:246cc

圧縮比:6.8:1

最高出力:18.5ps/6,000rpm

最大トルク:2.32kg-m/5,000rpm

レッドバロン