HONDA CBX1000(Vol.29)

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写真(アングル別)

フィギュア付属の説明書

 レッドバロンバイク購入特典のフィギュアのうち最近のものでは、バイクの特徴や当時の社会情勢について記載された説明書が付属されている。面白いことが書かれているので掲載。

HONDA CB X1000

GPレーサー RCシリーズイメージを受継ぐ6気筒エンジンのスーパースポーツ。 迫力の6気筒エンジンは世界最速のスペックを誇った。

70年代半ば、CB750フォアの後を追うように登場したDOHC並列4気筒を積むカワサキのZ1/2は、国内外で大きな人気を得ていた。カワサキのZシリーズに苦戦を強いられたホンダは、Z1を圧倒する最速を狙ったモデルの開発に着手する。CB750フォアで量産の大排気量マルチの道を切り拓いたホンダとしては、 いつまでも後発のZ1にトップの座を許しておくわけにはいかなかったのである。

すでに250ccのGPレーサー RC166で空冷6気筒を手がけていたホンダにとって、 同形式のDOHC並列6気筒4バルブエンジンを開発するのはそう難しいことではなかった。

打倒Z1の6気筒エンジンは100馬力オーバーを達成。モーターのような回転フィールとジェット機のような排気音で人気を集めた。車体デザインにはジェット戦闘機のイメージが取り入れられ、スパルタンで戦闘的なフォルムに仕上がっている。そのエンジンと性能は世界の注目を浴び、カタログには最高速度 220km/h、ゼロヨン加速11.55秒というデータが記載されていた。ホンダは、 CBXによって世界最速のスーパースポーツの地位を獲得したのである。

このCBXで培われた軽量コンパクト技術は、後のマシン開発に多大な影響を与えた。空冷並列6気筒をもつCBXは、そのメカニズムにおいて、バイク史の 1ページを飾る一台として忘れられることはないだろう。

全長:2,220mm

全幅:780mm

軸距:1,495mm

乾燥重量:249kg

エンジン形式:空冷4サイクル/並列6気筒DOHC

ボア・ストローク:64.5mm×53.4mm

排気量:1047cc

圧縮比:9.3:1

最高出力:103BHP/9,000rpm

最大トルク: 8.5kg-m/8,000rpm

※上記諸元は78年発表US仕様

レッドバロン